くいけのブログ

しがないオタクです。推しに幸あれ。

LUNGSが刺さる

LUNGS観劇しました。

 

もーどこから話せばいい?

オタクとして色んな神山さんを見ることができたのはもちろんなんだけど、それ以上に脚本が普遍的で、ハッピーエンドだけどどうしても救いがなくて、どこか滑稽で、でも全部理解できてすごくすごく辛い

だって理解できるっていうことは、自分にもそういう要素や思いがあるってことじゃん?

色んな過去とか周りの人とかを重ねてしまって、観劇している時より後から色々考える今の方がグサグサくるような舞台でした

 

以下ネタバレも含みます

 

 

二人の性格などで思った部分

W

勉強家というか、博士だし考えすぎる節があってネガティブ寄りに思えた

でも自分のことを伝えるのがすごく下手というか…いやでも、すごくわかる。

こっちとしては伝えているつもりなんだよね。直接いうと100%傷つけるからマイルドにしているだけで…

分かるけど、Mに感情をぶつけるところが「ああ私も傍から見たらこうなんだ」と思ってすごく辛かった。

そういう意味でとてもどこにでもいそうな女性。

そして伝えることが下手な以上に頑固というか、色々自己完結していて全てが一方的で感情的。

ただそこには多分、Mを引っ張らなくてはみたいな部分もあったのかな

 

M

本当にWが好きなんだろという気持ちがすごく伝わった。

ただ、少し想像力が足りないというか、Wに追いつけていないような状態。

そして少し優生思想が入ってる。

でも男性ってMに共感する部分が多いのかなぁ…どうなんだろう

好きだから傷つけたくなくて強く出れないのかなぁ

ただ浮気した流れはまっっっっっっじでわかんない。あれはWへの当て付け?出来心?なに?

 

関係性

二人はとにかく正反対の立ち位置で描かれている。

男と女、博士とアーティスト、社会人と学生、喫煙者と非喫煙者、映画の好み、父子家庭と父へのコンプレックス…多分もっとある。

 

MWから言葉を並べられるとパニックになるけど、Wからの言葉が無くなるとどうしていいのか分からない。ずっと分かってない。

Wからのリアクションがなくなって浮気したことも考えると、WがMを取り囲んで捲し立てていたのはそうなんだけど、そのおかげでMはWのことだけ見れたんじゃないかなと思う。

W以外のことも見れるようになったっていうのが、子供のことも考えられるようになったんじゃなくて別の女のところに行ったっていうのがち○こもぎ取り案件なんだけどさ…

どちらにせよ、Mが一方的に受け手だった状態はカップルとしてなら上手くいく形だったんだろうなぁ。

上手く言葉にできている自信がないですがニュアンス伝われ

 

 

印象に残っているシーン

検査薬

検査薬使って初めて妊娠がわかるところ

二人がステージの上で背中合わせで立って、無言で表情だけで演技するんだけど、この時の二人が正反対だった。

Wはこれまで、出産が怖い、親になれるかわからないと不安を口にしていたけどここで静かに覚悟を決めている。

それに対してMはこ妊娠がわかった瞬間もすごく嬉しそうだった。でもそこから表情が一気に不安そうになっていくのがすごく印象的

Wはずっと真顔なのに、Wは喜び→不安→空元気ってすごく表情が変わる

Wにとっては覚悟を決めるもの、Mにとっては現実を知るものと、妊娠が二人にとって正反対のものだったんだなとよくわかった

 

この後のMが寝ているWに話しかけるシーンも、正直今更?って思ってしまった。

WはIKEAで話題を出された時、いやもっと前から赤ちゃんが健康じゃなかったらとか、出産の時自分に何かあったらどうしようとか、家庭を持つとなったら自身のキャリアはどうなるかとか、そういうことはずっと考えていたと思うよ。

だって自分のことだし、少なくともおそらくWと年齢が近い私は考えているよ。

Mはほんとうに自分の時間がなくなるとか、できなくなることの方が多いとかそういうこと一切考えてなかったの…?

 

別れ話

詳しくはWが「赤ちゃんがいなくてよかったね」というシーン

これは大阪と東京で演技変わったのかな?という意味で印象に残ってる。

記憶力はそこまでないし、正直大阪公演はついていくので精一杯だったんだよね。

だから確かではないんだけど、東京ではMに嫌味をいうかの様な感じになっていた。

嫌味というか恨言というか…とにかく怒りを滲ませ強くいう感じ。

いやこれに関しては全面的にMが悪いと思うからWの反応は正しいと思う。

大阪の時はMにあたるというより、あれは悪いことではなかったと言い聞かせるような感じだった気がするな…

 

他にも

  • 「何がいけなかったんだろう」
  • 「シュガーシロップ❤︎」の表情
  • 「ほかの女の子とキスなんかしないで欲しかった」

は言い方や表情、演技の方向性変えたのかなと思った。

あとはトイレシーンのMの圧が東京では抑え気味に感じたり、東京の方がMの一人語りが押し潰されそうに見えたなぁ。

もう不安とか悲しみとか色んなものに呑まれていて、頼りないというか心許ないというか…東京の方が不安定になっている気がした。

というかトイレシーンなんでみんな笑わないの?私小学生だから爆笑だったんだけど…

 

IKEA

これは言わずもがな。

10分足らずで「Wの尻に敷かれるM」「感情的になりがちで話を聞かないW」「子供を持つ話」という二人の関係性と作品のテーマがわかる。

それに作品のパワーとスピードを思い知らされて「私100分この作品と戦うのか」って鳥肌たった。

観劇に対して戦うって表現は適切じゃないかもしれないんだけど、LUNGSはパワーの消費が観劇というよりスポーツ観戦なのよ…内容を理解してセリフと表情から感情を読んでってことをものすごいスピードでやらなくちゃいけない。

ほんと配信してくれ頼む…Twitterで「ステージが回るのも話の流れに沿ってる」みたいなの見かけてから気になってしょうがないんや。

多分見落としている部分も多々あるし、男性にもみて欲しいのよ。

 

ラスト

Mが途中で「死ぬ時にリラックスした顔してたら皮肉だよな」っていう部分があって、それを見た上でラストのWを見つめるMの顔見て涙腺が死にました。

 

 

追いきれなかった部分

ステージ演出

先にも書いた円形の回るステージ、そしてバックの扉の様な部分と壁

これは話の流れと何か関連性あるのかな…

ステージもドアも月みたいな模様だったのはあるし、壁が赤くなったりライトが消えたりしていたのはわかったんだけど、ストーリーと結びつけるまであたまが働かなかった。

 

最後の早送りシーン

私はLUNGSの原作?を読んでいないんだけど、どうやら本来は子供が独り立ちした後に結婚してるみたいなんだよね。

でも今回の日本版LUNGSでは最後まで結婚しなかった。

これはなんでかな?と思ったんだけど、調べてみたら日本とイギリスの結婚観ってだいぶ違うんだね…これはまた後で記載します。

 

Wと子供の関係性もすごい気になった。

早送りの中で「父親から言ってくれないと」みたいなシーンはあったけど、反抗期を描いてるのかなくらいの気持ちだった。

でもその後WがMに語りかけるシーンで「子供に怒られる時打たれる」みたいなこと言っていたのがすごく気になる。Wが大丈夫なのかすごく心配よ…

 

親子関係

Mの父、Wの母の話は少しあったけど、Wって父子家庭って話が出てたはず。

多分Wは、両親は離婚しているけど親子関係は双方とも円満。(母が仕事人間?)

対してMは、両親とも離婚していないけど父に何かしら思うところがある。(親の理想を強制するような教育を受けた?)

そしてお互いがお互いの両親が嫌い。Mは「嫌いじゃない」って言ってたけど、嫌いじゃなきゃ人の親にクソ女なんて言わんよ…

二人が育った家庭環境がすごく気になった。出会い含め、バックボーンが見えるようで見えなくてはがゆい。

 

 

少し調べたこと

気候不安症

Twitterで流れてきたこの記事に「Wじゃん……」って思ったので共有させてください

www.cosmopolitan.com

私がただ「Wは気候不安症だ」と思っているだけで作中ではそのことに触れられていないからただ考察です。

でもWは気候不安症だけど、Mはそうじゃない(地球の未来を憂いているのはあるけども)からこその価値観の違いみたいなものもあるんだと思う。

Mと別れてスタバで再開したWはこれから解放されていたんじゃないかな。

 

イギリスの結婚観

少し調べただけなんだけど、どうやらイギリスって結婚せず事実婚カップルが多いらしい。

理由は幾つかあって

  1. 結婚式が高い
  2. 移民が多い
  3. 離婚が日本に比べて相当めんどくさい
  4. なのに離婚率が高い

1は日本と同じだけど、全体的に日本よりも結婚に対してのハードルが高いというか、必要としないカップルが多いのかな?

結婚することに覚悟がいるイギリスに対して日本は反対に結婚するのが当たり前、むしろ事実婚状態でいることの方が覚悟がいるからこそ結婚のシーンがなかったのかと勝手に想像した。

ただ実際は、日本じゃ結婚しないと不便なことが多すぎるよね…入院しても家族じゃなきゃ病室に入れないとか。

フランスのPACS制度みたいなものがもっとあるといいね。

 

感想

作品に関して

頭でも言ったけど、理解できてしまうことに愕然としたしそれをわかった上で見ると余計に苦しかったです。

私は女だけど、Wの理不尽さや神経質さに「それはないわ」って思う部分ももちろんあって、どちらかというと初めは…というか、Mが浮気したとわかるまではMに同情してました。

そんな中でもWの言いたいことやして欲しいことがとてもわかるというか、時にはMよりWのことわかっているなと感じてしまう部分があって。

観客としてヒステリックなWに同情できないけど、自分の中にも同じような部分があるんだろうなということを考えてしまって色々頭を抱えました。

道端で喧嘩しているカップルとか見かけるとすっごい申し訳なくなる。

この作品カップルで見たら、もっと話し合わないとって気持ちになるんじゃないかな…

 

そのほか

先にも述べたけど何よりも本当に配信して欲しい。

恋愛したことある人なら多くの人が共感できるのに、全員見方が違うと思う。

少なくとも私はどっちもどっちだし、お互い何が悪いかわからず反省していないなぁとは思った。第三者の意見がないから余計に理解することはないんだろうなと思う…

最終的にはハッピーエンドだけど結果オーライ感はすごい。

どこかで何か違っていたら、二人だけじゃなくてストーリーも救いがなくなってそうな…二人が愛し合うことができてほんとうによかった。

 

そして奥村さんが本当に魅力的な人だった。

お写真でもわかる通りお美しい方なんだけど、写真ではわからないチャーミングさとパワフルさを持っている人だったよ…ほんと好きになっちゃうわ……

最終日のアドリブシーンでええじゃないか踊ってくださってたんだけど、客席は90%以上アイドルファンの女性、さらにはラブシーンあり。そんな状態の中最後までファンを喜ばせようと毎回アドリブを考え盛り上げてくださったことに、アドリブが面白くて笑うと同時にちょっと泣きそうになっちゃった。

TwitterでもLUNGSのことを呟かれてて相当苦戦していそうな雰囲気だったからそうだよなぁ。と思っていたら、先日のごっだに「しんどい顔を一切見せず」って書いてあって頭抱えた。もう好きです…あんな女性になりたい。

 

あとは個人的なことなんだけど、初めての生の神山さんでした。

神山さんって実在するんだね(遅)

いつかライブもいきたいなーーーーーー;;;;;;

自名義、舞台で活躍するのは嬉しいけどライブでも活躍していいのよ…?

2022は歌って踊る神山さんもみられますように。

 

最後に

最終日の挨拶でもあったように、二人とも舞台上では笑顔でいながらも、内容が内容なだけに自身のパーソナルな部分を曝け出したうえでダメ出しや修正を行うって想像もつかないような傷やストレスを負ってこられたんだろうな。

全33公演本当にお疲れ様でした。